ホーム > 製品・技術情報フェライト系ステンレス > 用途 > 雨水排水配管

用途用途

雨水排水配管

考え方

雨水の塩化物イオン濃度は、海岸近傍でも約10mg/Lである。
大気暴露試験(耐候性試験)の結果、SUS430は、発銹程度はひどく、外装建材には適用が難しいが、最大侵食深さの40年後の推定値は、最も侵食深さが大きい尼崎で、0.35mmである。
(10年間の実績値は0.142mm)
雨水排水配管の環境は、大気暴露条件と類似していると考えられ、降雨時に腐食のチャンスが発生し、水滴が乾燥する過程で塩化物イオン濃度が上昇することによって、腐食のチャンスが増加する。しかしながら、水滴が乾燥して無くなれば、腐食発生箇所は再不動態化する。
従って、厚さ1.5mmの管であれば、100年以上の寿命を期待できる。
但し、大気暴露試験と雨水排水配管とでは、晴天時の乾燥速度に違いは有ると考えられる。
雨水排水配管の前提条件として、①海水を被る様な条件を除外する。概略、海岸線から1km以上内陸側と推察する。②雨水が滞留する様な設計は除外する。滞留期間が長いと、塩化物イオンが濃化する可能性が有り、微生物腐食の可能も発生するため、SUS304でも適用できない可能性が考えられる。
冷却塔のブロー水の塩化物イオン濃度が200mg/LCl-になる可能性があるとの情報があったこと及び継手部での塩化物イオンの濃化の可能性が考えられることから、200mg/L及び500mg/LCl-の水を添加し、3ヶ月間の腐食実験結果、継手部でのすき間腐食は認められなかった。

写真1:2015年10/6スタ-ト状況

写真1:2015年10/6スタ-ト状況

写真2:2016年1/5 3ヶ月経過状況(問題なし)

写真2:2016年1/5 3ヶ月経過状況(問題なし)

参考資料

  • use_img03a
    Fig.5 海岸からの距離と降水中Cl‾濃度の関係

    引用文献:半谷高久の作成データ(1951)から引用

  • use_img03b
    Fig.6 SUS430の大気暴露試験結果

    引用文献:ステンレス協会編、ステンレス鋼便覧、第3版、313頁

  • use_img03c
    Fig.7 侵食深さからみたステンレス鋼の40年後の耐久性

    引用文献:吉井紹泰、西川光昭、林公共爾;日新製鋼技報、59(1988)、54頁

フェライト系ステンレスに戻る

ページトップへ